一般的に言われているように、年齢とともに心身が徐々に衰えていくという考えは間違いではないだろうと思います。ただ、誰もが同じように衰えるわけではないでしょう。
年齢とともに身体は動きづらくなるし、痛くなるところも増えていきます。だからこそ、その年齢にあった鍛え方や自分の身体との付き合い方があるような気もします。
もちろん無理は禁物です。1万歩歩くのが健康にいいと信じて、雨の日も熱のある日も毎日1万歩を歩いた人がいました。そういう無理はかえって良くありません。
ただ、なんでもかんでも、安静にする、いたわるというのも違うと思います。
痛みにも、いろいろあります。怪我をしたり、その他の異常があるときの痛みはちゃんと治す必要があります。ただ、衰えからくる痛みには、それが正常かどうかを見極めて、その痛みと付き合うくらいの心構えが必要です。痛いからと動かさないでいると、もっと動けなくなる可能性が高いということです。
最近長い時間畳の上に座っていたのち、立ち上がるとき、すぐに動けないことがあります。このとき、動作はゆっくりでも、しっかりと痛みを感じながら確かめながら立ち上がります。
膝の屈伸運動も気がついたときには、うまくできなくなっていました。そこで、お風呂に入る前後にこの運動をすることを習慣に取り入れました。そうすると、だんだんと痛みが和らいできたことに気づくようになりました。
歳を重ねることは、確かに心身の変化を伴うものですが、その変化の受け止め方、そして向き合い方によって、日々の充実度は大きく変わるのではないでしょうか。無理をせず、しかし諦めずに、自分自身の身体と対話し、小さな鍛錬を続けること。それが、年齢という枠にとらわれず、いつまでも自分らしく、活動的に生きるための秘訣なのかもしれません。