見えるもの、見えないもの

人は霊長類

人間は、誰もが他の生き物より優れていると思っているようです。

ぼくは、ちっぽけです

いえ、マイナス思考だということではありません。

空を飛べません。ハンググライダーとか、身近にやっているところが見えるし、飛んでいる人を見て、すごいなぁと思うけど、自分は飛んでみる勇気がありません。

視力は相当悪いです。メガネも、コンタクトレンズもない世界だったら、目の前のことですら、まったくぼんやりとしか見えません。

鼻はよくつまります。匂いに気づかないことがあります。

音楽をやっています。耳はいいだろうと、関わるすべての人にそう思われています。

2万ヘルツの音は聞こえません。それは、これまでもずっとそうでした。突発性難聴になった経験もあるし、耳管が詰まって治療した経験もあります。少なくとも、特別な耳ではありません。

味覚も、触覚も普通だろうと思います。点字ボランティアをしていた頃は、指先の感触が優れていると自分で思っていましたが、今は、まったく点字も読めません。

運動能力も至って普通です。二十代で腰を痛めてからは、速く走れません。10キロを1時間かけて走るのがやっとです。

12歳まで吃音でしたし、赤面症でした。

睾丸は片方しかありません。30代で性的に不能(勃起不全)になった経験もあります。

両親からは、ぼくが小さい頃から反抗的だったため、何か異論を訴えると、完全否定されます。その度にケンカになるのがイヤなので、母親とはなるべく顔を合わせないようにしています。父親はもうこの世にはいません。

こうしたことを、わざわざ人に言うことはないけど(今、書いたけど)、隠していたりもしていません。

ぼくが他の人に比べて、他に違う点があるとすれば、3歳くらいのときに、目を閉じた瞬間に世界が消えることに気づいたことです。目を開けたときに見えた世界は、自分以外の誰もが見ていない世界でした。自分が何者で、どうしてこの世界があるのだろうという孤独と恐怖を感じたことを今でも思い出すことができます。

ぼくを見る人は、ぼくが内面から自分を見たときと、違う見方をするでしょう。

それは、社会の中で、その人がどうなのかということに人が関心を持つからです。

結果、見えているものがその人自身だという認識しかありません。

人間は、そもそも他の動物より優れているとは限りません。

感覚、運動能力、どれをとっても、優れた動物は他にいます。

他の動物と競い合う能力がなかったから、言語や、道具を使うための能力、脳力を向上させなければ、人類は生き残れなかったというのが真実です。

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